「坂田明SOSのフライヤーを作らせてもらいました」
そんな言葉を、自分が普通に言う日が来るなんて、少し前までは想像もしていなかった。
坂田明さんは、世界的に活動しているジャズサックス奏者。長年第一線で走り続けている、本当にすごい人。その名前を見ながらデザインしている時間は、なんだか不思議な感覚だった。
しかも、気に入ってくださったらしい。
それを聞いた時は、さすがに感激してしまった。
デザインの仕事って、基本的には地味な積み重ねだと思う。ひたすら画面に向かって、悩んで、整えて、直して。その繰り返し。でも、たまに「え、こんな仕事できるの?」みたいな瞬間が突然やってくる。
もちろん、だからといって他の仕事と熱量が変わるわけじゃない。地域のイベントも、個人の名刺も、ライブのフライヤーも、自分の中では全部ちゃんと大事な仕事。規模や知名度じゃなくて、「誰かの想いを形にする」という意味では、どれも同じだと思っている。
でも、それでもやっぱり嬉しかったんだなあ。
昔の自分が見たら、きっと驚くと思う。「そんな人のフライヤー作るようになるんだ」って。
続けていると、ちゃんとどこかにつながっていくんだなと思う。すぐ結果にならなくても、見てくれている人はいるし、縁って本当にどこからつながるか分からない。
だから今日もまた、目の前の一枚をちゃんと作ろうと思う。
その積み重ねの先に、また想像もしなかった景色があるのかもしれない。
