きれいなトイレに行くたびに思うことがあります。
デザインと掃除って、案外似ているんじゃないかと。
一見すると全然違うように見えます。
デザインは何かを作る仕事。
掃除は汚れを取り除く仕事。
でも本質は同じなのかもしれません。
例えば、使いやすいトイレ。
どこに何があるのか分かりやすい。
迷わない。
安心して使える。
そして掃除がしやすい。
実はそこにはたくさんの工夫があります。
床の素材だったり、照明だったり、サインの位置だったり。
利用する人だけでなく、掃除をする人のことまで考えられている。
それも立派なデザインです。
私はデザインの仕事をしていますが、作業をしていると掃除と同じだなと思うことがあります。
最初から完成形が見えているわけではありません。
情報が多すぎたり、写真が大きすぎたり、文字が読みにくかったり。
まずは整理するところから始まります。
必要なものを残して、不要なものを減らす。
見やすく並べる。
伝わりやすく整える。
まるで部屋の片付けみたいです。
だから私は、良いデザインほど目立たないと思っています。
良い掃除もそうですよね。
部屋がきれいだと、人は掃除そのものを意識しません。
「居心地がいいな」
と思うだけ。
デザインも同じです。
「見やすいな」
「分かりやすいな」
と思ってもらえたら十分。
どちらも誰かのために環境を整える仕事なんだと思います。
そしてどちらも、一度やれば終わりではありません。
掃除をしてもまた汚れる。
デザインも時代や環境によって見直しが必要になる。
続けることが大切なんです。
華やかなデザインももちろん好きです。
でも最近は、目立たない工夫に感動することが増えました。
使う人のことを考える。
管理する人のことを考える。
その場所が長く心地よく使われることを考える。
そんな優しさが詰まったデザインを見ると、「いい仕事してるなあ」と思います。
デザインは飾ることではなく、整えること。
そう考えると、掃除とデザインは意外と近い存在なのかもしれません。
だから私は今日もパソコンに向かいながら、少しずつ整えていくのです。
チラシも。
ポスターも。
そして、時々自分の部屋も(笑)。
