デザインの仕事をしていると、よく考えることがあります。

ポスターって、誰のために作るんだろう?

イベントを主催する人のため?

依頼してくれた人のため?

もちろん、それも正解です。

でも私は最近、「まだそのイベントを知らない人のため」なんじゃないかと思っています。

イベントを企画する人は、そのイベントの魅力をたくさん知っています。

出演者のことも知っているし、準備にかけた思いも知っている。

だからこそ、伝えたいこともたくさんあります。

でも、初めてそのポスターを見る人は違います。

その人は出演者のことを知らないかもしれない。

イベントの内容も分からないかもしれない。

もしかしたら、そのジャンルに興味がないかもしれない。

そんな人に「ちょっと行ってみようかな」と思ってもらうこと。

それがポスターの役目なんだと思います。

だから私はデザインをする時、「誰に見てもらいたいか」をよく考えます。

文字を大きくするのか。

写真を使うのか。

優しい色にするのか。

派手な色にするのか。

全部、見てほしい人によって変わってきます。

実際、イベントが終わった後に「ポスター見て来ました」と言ってもらえると本当に嬉しいんです。

その一言で、ちゃんと役目を果たしてくれたんだなと思います。

最近はSNSが主流になりました。

スマホで情報を探す時代です。

それでもポスターにはポスターの力があります。

スーパーの掲示板。

公民館の壁。

お店の入り口。

何気なく見た一枚が、その人の予定を変えることもあります。

私は地域のイベントやこども食堂、コンサートのチラシやポスターを作ることが多いのですが、いつも思うんです。

デザインは目立つためだけにあるんじゃない。

人と人をつなぐためにあるんだな、と。

誰かの思いを伝えて、まだ出会っていない人へ届ける。

その橋渡しができたら、それだけで十分価値がある。

だから今日も、ポスターを作ります。

まだ見ぬ誰かが、その一枚を見て「行ってみようかな」と思ってくれることを願いながら。