正直に言うと、

「おしゃれにしてください」という依頼で、うまくいった案件はそんなに多くありません。

見た目は整っているのに、反応がない。

配布したけど問い合わせが来ない。

よくある話です。

原因はシンプルで、

“おしゃれ”が目的になってしまっているから。

デザインは本来、手段のはずなのに、いつの間にかゴールになってしまう。

これはデザイナー側も、クライアント側も、気をつけないとすぐに起きる落とし穴です。

デザイナーが「かっこいい」と思うものと、

お客さんが「わかりやすい」と感じるものは、必ずしも同じじゃない。

ここを履き違えると、自己満足のデザインになります。

綺麗だけど、誰にも届かない。

それはもう、作品であって、仕事ではない。

じゃあどうするか。

答えは意外と地味で、「誰に届いてほしいか」をちゃんと考えること。

年齢、性別、生活リズム、立ち止まる場所、読む余裕。

それを想像するだけで、色も文字もレイアウトも変わってきます。

「おしゃれ」を一度脇に置いて、

「この人に伝わるかな?」と考える。

それだけで、デザインはちゃんと仕事をし始める。

派手じゃなくても、心に残る。

デザインは、目立つことより、届くこと。

その境界線を越えられるかどうかが、プロの分かれ目だと思っています。