たまたま通りがかって入った、

**「かちっこ菓子店」**というケーキ屋さん。

三重県桑名市大仲新田にある、ひっそりとした小さなお店。

中に入ると、もう一瞬でときめくような世界が広がっていて、

手作り感あふれるクッキーやケーキたちが、丁寧に並んでいました。

ひとつひとつが、どこかほっこりしていて、すごく可愛い。

お店にはスタッフは誰もいなくて、

オーナーさんが一人で、すべてを切り盛りしているケーキ屋さん。

販売も、製造も、接客も、全部ひとり。

でも、それを感じさせないくらい、接客も丁寧で、

お客さんとの距離感もちょうどよくて。

品数は多くないけれど、どれもちゃんと美味しくて、

聞いたことにもすぐに答えてくれて、

「あぁ、この人はちゃんと“プロ”だな」って思いました。

大きなお店が偉いわけじゃない。

一人でも、ちゃんと“届ける相手の顔が見えている”っていうのが、

このお店のあったかさの理由かもしれません。

私は普段、デザインの仕事をしていて、

名刺だったりロゴだったり、

その人の想いやカタチにしたいものを一緒に考える立場だけれど、

このお店のような「小さいけど心がこもった仕事」に触れると、

背筋が伸びる思いになります。

自分ひとりでできることを、丁寧に積み重ねていく。

それって簡単なようで難しくて、でも本質だなと。

お店の雰囲気も、空気感も、お菓子の味も、

すべてに「その人らしさ」がにじんでいて、

なんだかちょっと、憧れてしまうような場所でした。

私も、もっと「私らしさ」がにじみ出る仕事がしたいなって、

帰り道にそっと思いました。

また行こう、かちっこ菓子店。