ぽつぽつと弾き始める。
ステージの上ではなくて、
椅子に座って、
まだ少し遠慮がちな音。
練習を見ていると、
やっぱり思うんです。
自信がないと、
恥ずかしいよね。
人前で弾くって、
やっぱり勇気がいる。
たとえ知っている人の前でも、
まだ完成していないものを
見せるのはちょっと怖い。
それを見ながら、
自分のことを思い出しました。
デザイナーになりたての頃、
作ったデザインをディレクターに
見せるのがすごく恥ずかしかった。
「これでいいのかな」
「変じゃないかな」
「なんか違うって言われたらどうしよう」
今思えば、
なんであんなに恥ずかしかったのか
よく分からないんですけどね。
でも当時は、
パソコンの画面を見せる瞬間、
ちょっとドキドキしていました。
たぶん、
まだ自信がなかったから。
デザインも、
ギターも、
きっと同じなんですよね。
完成しているものより、
“途中のもの”を見せる方が
ずっと勇気がいる。
でも、
その時間を通るから、
少しずつ自信がついていく。
静かなライブハウスで、
ギターの音がぽつぽつ響く。
その音を聞きながら、
「ああ、わかるなあ」って
思っていました。
こうやって、
人は少しずつ
前に出られるようになるんですよね。
自信って、
最初からあるものじゃなくて、
こういう静かな時間の中で
少しずつ育つものなのかもしれません。
