「ちょっとでいいからデザインお願い」と頼まれると、つい本気でやってしまいます。最初は軽いお願いに思えるけれど、その“ちょっと”には、依頼してくれた人の大事な想いが詰まっていると感じるからです。クライアントが持っている思いやメッセージ、それを形にしたいという熱意が、言葉の奥に隠れていることが多いからこそ、私は手抜きできません。
たとえば、小さなチラシ一枚でも、その裏には何か伝えたいことがある。大切なイベントを告知したい、商品を紹介したい、誰かに喜んでもらいたいという想いが込められているんです。そんな想いに応えるためには、たとえ「ちょっとでいいから」と言われても、手を抜くわけにはいきません。依頼を受けるたびにその背後にある情熱を感じ、全力で向き合うことが大切だと思っています。
“軽いスタートが、大きな信頼に変わる”と感じることも多いです。依頼を受けたとき、最初はちょっとしたものだったとしても、そこから信頼関係が築かれていくことがあります。次第に「これもお願いしたい」「あれもお願いしたい」と言われるようになり、最初の「ちょっと」が大きな信頼に変わっていく瞬間が何度もありました。その結果、長い付き合いに繋がることが多いんです。
また、ほんの少しのスペースでも、遊び心を加えれば仕事が楽しくなります。ちょっとした工夫で、デザインが生き生きとしてきます。作業をしている自分も楽しくなり、仕事に対するエネルギーが湧いてきます。そうやって楽しくデザインしていくと、結果的にそれが他の人と共有され、より多くの人とつながりが生まれていく。広がりを感じる瞬間は、とても嬉しいものです。
「ちょっとでいいから」と頼まれること、実はすごくありがたいことで、私にとってはどんな小さな依頼でも大切なもの。軽く見えたスタートが、次の大きな一歩に繋がることを実感しています。デザインを通じて、想いをカタチにしていくことが、どれだけ楽しく、そして意味のあることなのかを再確認する毎日です。