デザインの相談を受けていると、
「これも入れたい」「あれも大事で…」という話をよく聞きます。
気持ちはすごくわかる。
どれも間違ってないし、全部大事。
でも不思議なことに、
“伝えたいこと全部”を入れた瞬間、
いちばん伝えたいことが見えなくなります。
人は、思っている以上に情報を処理できません。
チラシでもパンフレットでも、
最初に目に入るのはほんの一部。
だからこそ、
メインは1つ、サブは1つ。情報は3つまで。
これくらいが、いちばん強い。
見る側が「考えなくていい」状態を作るのが、
デザインの役割だったりします。
よくあるのが、
アイキャッチを作りすぎてしまうパターン。
強い見出し、強い写真、強い色。
全部が主張すると、
結局どこも印象に残らない。
一番目立たせたいもの以外は、
ちゃんと“引く”勇気が必要です。
引き算というと、
「センスがある人しかできない」と思われがちですが、
実はこれ、技術です。
削る順番があるし、
判断の基準もある。
「これは目的に関係ある?」
「これは今じゃなくてもいい?」
その問いを繰り返すだけで、
デザインはかなり整理されていきます。
完成度を上げたいときほど、
何かを足したくなる。
でも、グッとこらえて削ってみる。
すると、不思議と伝わりやすくなる。
デザインは、
足す作業より、
削る作業のほうがずっと大事。
引き算がうまくいくと、
見る人が迷わない。
迷わないデザインは、
ちゃんと届きます。
