滋賀県の白髭神社に参拝してきました。

琵琶湖に浮かぶ鳥居。写真で見たことのある人も多いかもしれません。

でも、実際に目の前にすると、その存在感はまったく別物でした。

まるで湖の上に立っているように見える鳥居。

これは「ロケーションデザイン」と呼んでもいいくらい、空間と一体になった美しさ。

誰が、どうやって、なんでここに建てようと思ったんだろう?

湖の中ですよ。

考えれば考えるほど、不思議で愛おしい存在になっていきます。

うちの子どもたちも、鳥居を見て「うわ〜すごい!」と大はしゃぎ。

神社って正直、子どもにとっては退屈な場所になりがちだけど、

この鳥居にはちゃんと“届く魅力”があったんですよね。

ふと、「これ、デジタルじゃ絶対にできないな」と思いました。

どれだけ美しく写真に収めても、どれだけ映像で再現しても、

風のにおいや、湖の波音や、鳥居の向こうの水平線は“その場”でしか感じられない。

ロケーションの力、リアルの力、肌で感じる迫力。

私もデザイナーとして、空間や場づくりを考えることがあります。

でも、やっぱり“体験”を超えるものはない。

自分の五感で味わったことは、心に深く残るんだとあらためて思いました。

白髭神社の鳥居は、何百年もそこにあって、

ただ静かに、私たちを迎えてくれています。

一見変わらないようでいて、その風景を見た一人ひとりの心の中では、

何かを変えているのかもしれません。