いつもブログをご覧いただきありがとうございます。デザインオフィス102です。

私たちはデザインをご提案する際、よくお客様にこうお伝えします。「このデザイン、説明しなくても伝わっていますか?

なぜなら、本当にいいデザイン、事業の力になるデザインは、言葉を介さなくても、見た瞬間に「なるほど!」と伝わる力を持っているからです。

 

1. 説明が必要なデザインは「迷子」になっている

 

デザインが完成した後、「このシンボルは何を意味しているんですか?」「この文章の配置の意図は?」と聞かれることがあります。正直に言うと、これは私たちデザイナーにとって少し悔しい瞬間です。

なぜ説明が必要になるかというと、「伝えたい本質」が、他の要素に埋もれて迷子になっているからなんです。

情報や装飾を「足し算」で増やしてしまうと、お客様の視線があちこちにさまよい、最も重要なメッセージにたどり着く前に、**「考える」という余計な作業をさせてしまいます。いいデザインは、直感と視覚で一瞬にして「つながる」**ものです。

 

2. 削る勇気が「プロの静けさ」を生む

 

デザインが「説明不要」になるための鍵は、ズバリ**「削る勇気」**です。

「これも必要かも」「これも入れておいた方が親切かな」という気持ちを一旦脇に置いて、**「これがないとメッセージは伝わらないか?」**という厳しい問いかけをします。

  • 削るもの: 必須ではない装飾、重複した情報、なんとなく入れた背景色。

余計なノイズを削ぎ落とし、本当に必要な要素だけを研ぎ澄ますと、デザインは一気に洗練されます。その**「静けさ」こそが、プロならではの品質であり、お客様に「信頼感」**という情報を力強く伝えてくれるのです。

 

3. 余白は「語り」を生み出すための舞台

 

「削る勇気」を持って生まれたスペース、つまり**「余白」**は、単に「余った空間」ではありません。

この余白は、削ぎ落とされて残った**「核となるメッセージ」**を際立たせるための舞台です。余白が広がることで、主役であるメッセージにスポットライトが当たり、お客様は落ち着いて、その意味をじっくりと受け取ることができます。

「言葉を介さず、デザインが語り始める状態」。これが、私たちが目指す、最も効果的で美しいデザインの着地点です。

あなたの事業のデザインが、雄弁に、そして静かに「説明不要」で伝わるように。デザインオフィス102は、その「削る勇気」を伴走してお手伝いいたします。