リーフレットはパンフレットより軽い存在。ページ数も少なく、片手に収まるサイズなので、まさに“手に取ってもらえるか”で勝負が決まります。だから、内容よりも先に考えるべきなのは「表紙」です。表紙のデザインだけで、手に取ってもらえるか、置かれたままスルーされるかが決まってしまうほど。

リーフレットの表紙には大きく2つの方向性があります。ひとつは、写真を大胆に使って世界観を一瞬で伝えるタイプ。もうひとつは、ロゴやキャッチコピーだけで潔く見せる、シンプル&クリーンなタイプ。業種によって適正は変わりますが、大事なのは“見た瞬間に何のリーフレットか”が分かることです。

また、リーフレットの良いところは「情報を薄められる」ところ。必要な情報だけをぎゅっと詰め込むことで、読み手が迷わずに済みます。逆に、内容を詰め込みすぎるとパンフレットとの差別化ができなくなり、手軽さが消えてしまいます。3つだけポイントを入れる、など構成を絞ると一気に読みやすくなります。

さらに、リーフレットは置かれる場所を想定することも大事。美容院、クリニック、カフェ、役場、それぞれ客層も雰囲気も違うので、配置される環境に馴染むデザインにすることで、自然に手が伸びます。

作り手が忘れがちなのは「手に取る理由を作ること」。表紙の色、紙の質感、写真の雰囲気、キャッチコピー。このどれか一つでも光ると、人は自然と引き寄せられます。リーフレットは小さくても、可能性は無限。ほんの数秒の“手に取るかどうかの勝負”にこだわることで、効果は大きく変わります。