娘が学校から嬉しそうに持ち帰ってきたのは――なんと、手作りの「Switch」!
友達が作ってくれたらしく、段ボールや厚紙で丁寧に作られたその出来栄えにびっくり。ボタンの位置もきちんと再現されていて、しかも画面を入れ替えられる工夫までしてあるんです。

「これ、画面変えられるんだよ!」と娘が誇らしげに見せてくれる。
中に入っている紙を抜き差しして、好きな絵を描けば、新しいゲーム画面が完成。なるほど、これはもう無限に遊べるSwitchじゃないか!

その瞬間、なんだか胸の奥がジーンとしました。
“ないものは作る”という、子どもの発想力と行動力。大人になると、つい「買えばいい」「ないなら諦めよう」と思いがちだけど、子どもたちはそんな枠にとらわれない。
あるもので工夫して、楽しさを生み出す。まさに「創造」の原点ですよね。

デザインの仕事をしていると、つい完成度や効率を重視してしまうけれど、こういう“作ってみたい”という気持ちこそ、ものづくりの本質なんだと思わされました。
手作りのSwitchは、機能的には本物には敵わないけれど、“心の満足度”では確実に勝っている。
見ているだけで嬉しくて、なんだか笑顔になってしまうんです。

この出来事を通して改めて思ったのは、「ないなら作る」「楽しむ気持ちを忘れない」ことの大切さ。
デザインも人生も、完成品よりも“つくる過程”にこそ、たくさんの発見がある。
子どもの工作から、そんな大事なことを思い出させてもらいました。

今日も机の上には、手作りSwitchがちょこんと置いてあります。
見かけるたびに、「ないものは作る!」という原点を思い出して、ちょっと背筋が伸びるんです。