デザインをしていると、必ずといっていいほど登場するのが「猫」です。ほんとに猫は人気がありますよね。私自身も猫が好きですし、何より「絵になる」存在。そこにちょこんといるだけで空気感が柔らかくなり、邪魔にならないどころか、むしろプラスの存在感を放ってくれる。そんなところが、デザインの世界でも猫が愛される理由なのだと思います。
絵画教室の子どもたちを見ても、やっぱり猫をテーマにする子が多いんです。ふわふわした毛並みを描きたい子もいれば、大きな目やしなやかな姿を面白おかしく描きたい子もいる。それぞれの感性で描かれた猫の絵は、どれもユーモアと愛情が詰まっていて、見ているだけで癒されます。
そして、猫グッズの歴史を振り返ってみても、やっぱり猫は「鉄板」アイテム。昔からカレンダーやポストカード、食器や雑貨まで、どんなアイテムに猫を取り入れても人気が出る。猫という存在そのものが、安心感や可愛らしさ、時には自由さや気まぐれさを象徴しているのかもしれません。
デザイナーとして思うのは、猫のように「自然体で愛される」ことの強さです。猫は無理に人に合わせたりしない。自由気ままに生きているのに、なぜか周りから大事にされる。そんな猫のスタイルは、実はデザインのヒントにもなると思うんです。肩に力を入れすぎず、それでいてちゃんと存在感を放ち、人の心をくすぐる。まさに理想的なあり方ですよね。
愛される猫たち。あんなふうに、私もデザインと向き合っていきたいなと思います。自然体で、でもしっかりと人のそばに寄り添えるようなデザインを。猫の姿から学べることは、まだまだたくさんありそうです。