いつもブログをご覧いただきありがとうございます。デザインオフィス102です。

営業活動において、提案書や営業資料はあなたの事業の「代理人」です。しかし、どれだけ中身が優れていても、読んでもらえなければ意味がありません。

文字が羅列された「読むのが辛い資料」から、**相手の心を動かす「武器」**へと変えるために、プロが実践するデザインの3つのルールをご紹介します。

1. 1スライド・1メッセージの徹底(引き算の美学の応用)

多くの提案書が失敗するのは、1枚のスライドに情報を詰め込みすぎるからです。これは、聞き手が最も知りたい「核となるメッセージ」を曖昧にしてしまいます。

  • ルール: 1枚のスライド(あるいは1つのセクション)には、最も重要なメッセージを一つだけに絞り込みます。
  • 実践: そのメッセージを一番大きな文字でタイトルとして置き、その他の文章や図は、そのメッセージを補強するためだけに配置します。これにより、聞き手は資料を見た瞬間に「何を理解すればいいか」を迷いません。

2. 視線の流れを設計する「図解とアイコン」の活用

文章をひたすら読ませるのは、相手に負担をかける行為です。人間は文字よりも視覚情報に強く反応します。

  • 図解化の推奨: 複雑なプロセスやサービスの仕組みは、箇条書きではなくフローチャートや図解に変えましょう。これにより、情報の構造が瞬時に頭に入ります。
  • アイコンの活用: カテゴリや重要なポイントには、適切なアイコンを添えます。視覚的な手がかりは、単調な資料にリズムを与え、**重要な情報への「つなげる」**役割を果たします。

3. 意思決定者と担当者で「情報の深度」を変える

資料を読む人が「誰か」によって、必要なデザインと情報の深度は変わります。

  • 経営者(意思決定者)向け: 結論と費用対効果(ROI)を冒頭で提示し、大きなビジョンと成果に焦点を当てたデザインにします。簡潔で、視覚的なインパクトを重視します。
  • 担当者(実務者)向け: 導入プロセス、具体的な機能、サポート体制など、実行に必要な詳細情報を分かりやすく整理したデザインにします。

誰に向けて話しているのかを明確にし、その人に最も響くデザインの「トーン&マナー」で語りかけることで、成約率は格段に向上します。

提案書は、あなたが席を立った後も、お客様の意思決定をサポートし続ける「営業マン」です。この3つのルールを取り入れ、あなたのビジネスを力強く後押しする資料へと進化させましょう。