チラシのデザインで一番大事なのは、「誰に向けて発信しているのか」を決めきることです。チラシは最初の2秒で興味を持たれなければ終わってしまいます。だからこそ、ターゲット設定=ペルソナが命。若いママ向けなのか、50代男性なのか、シニアなのか。それによって写真の選び方、フォントの種類、文章の長さまで全部変わります。

たとえば若いママ向けのチラシなら、柔らかい色づかい、丸みのあるフォント、安心感のある写真が合います。一方で50代男性向けなら、落ち着いた色で文字を大きく、情報を簡潔に伝えた方が反応が良い。ターゲットに合っていないデザインは、どれだけ綺麗でも刺さりません。

もうひとつ重要なのが「主役を決めること」。チラシは情報量が多すぎると読まれないため、一番伝えたいことを一つだけ決め、その周りに必要な情報を置いていきます。主役をはっきり決めることで、視線誘導がスムーズになり、読み手が迷わなくなります。

そして、チラシには“勢い”も大事。パンフレットほど丁寧に作り込まない分、視覚的インパクトやキャッチコピーの強さがカギになることも多いです。だからこそ、ペルソナに刺さる言葉選びが欠かせません。若い女性に向けて「解決します!」と書くのか、「あなたに寄り添います」と書くのかで反応が全く違ってきます。

デザインはただ装飾する作業ではありません。「誰に」「何を」「どう届けるか」。ここが決まると、チラシは驚くほど効果を発揮します。